2012年4月17日火曜日

Locked Candidate (いずれにしても理論)

基本技は、たった一つの数字 ( Single number ) とたった一つの場所 ( Single place ) を見つける方法でした。次の手筋は、一つの数字 ( one digit ) と二ヶ所の場所 ( Pair place ) に関する配置の特徴を利用して、あり得ない候補を抹殺する方法です。

 通常、消去(eliminate)という術語が使われていますが、私は、deform (変形)と呼ぶことにしています。Diagram の候補の変わり行く状態を表す言葉として相応しいからです。また、その結果として、Singles が浮かび上がってきます。最後に決めるのは、基本技(basic)であるので、deformはその状態を作り出す操作であるといえます。

 普通、一回だけの Deform でSingle が得られます。新ヴァジョンのソフトでは、56種類の deform macro を備えていますが、さらに難問ナンプレでは、二回のdeform (double deform)を経てSingleが得られるというものもあります。単体deform macro(52)の組み合わせは膨大な数になるので、現在では、105種類だけ探索法として採用しています。

 閑暇休題、Locked Candidate は、Deform の最も簡単でよく使われる手筋です。

Vb   あるblockの二択候補が同行にあれば、その行には同じ候補はもたない。
Vr ある行の二択候補が一つのblockにあれば、そのBlock には、同じ候補はない。
Vc ある列の二択候補が一つのblockにあれば、そのBlock には、同じ候補はない。 

 
パズル通信ニコリ別冊「数独通信」11年秋号Vol.21から引用しました。Locked candidate Vb の例題です。

 ブロック2(上段中)で Digit 1 が入る候補の場所は★印のついた( 3, 4) と ( 3, 6) の二か所だけです。この Block 2 の二か所は、同じ 3行目にあるため、「いずれに入っても」他の Block 1 や 3の3行目には、1の候補は理論的に入り得ません。つまり、1の候補はBlock 2に固定(Locked)された状態になり、他のBlock の同行の1の候補は消去されます。結果として、block 3において、4か所あった候補の場所は、( 2, 8) = オ だけになります。オには、他に 256 といった候補と混在しますので、1は、implicit (hidden) single となります。この場合、Block 2 にlockされるので、Vbの作用により、消去された後、B (Implicit single of block :ブロッケン)によりきまるので、VbB で表します。

 ( 9, 3) = 1 は、VbM であることを確認下さい。また、Vr や Vc のケースを下記の問題で確かめて下さい。



上の問題は、ニコリ数独名品100選のNo.89(作内山正樹)の問題です。盤面は、 ( 9, 1) = 3が入った状態で、次の一手を考えます。Vc の例題として紹介します。

次に、candy matrix を示します。


次の一手は ( 9, 7) = 6 です。 なぜなら、
Column 1 において、digit 6 に注目します。6の候補をもつセルは2か所でしかもblock 7にあります。ゆえにこのどちらかに6がはいるので、Block 7のの他のセルの6の候補は消去されます。Block 7のRow 9の2ヶ所の6も姿をけします。結果、Row 9 において、digit 6 は implicit single of Row 9 となります。




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